

日本から英語圏の国々に、毎年大勢の人が留学しています。留学先としては、やはりアメリカとイギリスが人気、人数、実績などで群を抜いています。それぞれ教育制度や受け入れ体制などに違いがありますが、両国とも長年にわたって世界各国の留学生を育ててきた伝統が生きています。
アメリカ留学の魅力は、時代に即した多くのバリエーションを持つ専攻、柔軟な教育制度、そしてスペシャリストを養成する優れたプログラムなどにあります。日本の高等教育の大衆化は、世界のなかでもかなり進んでいるほうですが、アメリカはさらに進んでいるといっていいでしょう。専門学校、2年制大学、4年制大学そして大学院の数が、他国に比べてきわめて多く(4年制大学の数は2000校以上で、日本の3倍)、編入学も頻繁に行われています。入学してから本人の希望で専攻が選べる柔軟性もあります。また、世界各国からの多くの留学生への対応もおおむね柔軟です(ただし、医療など一部の分野は自国の学生を優先し、外国人に門戸を閉ざす傾向にあります)。日本からは若い人の語学・専門関係の留学と、専門知識を身につけようとする社会人の留学とともに多くみられます。
イギリスの大学教育の魅力は、専攻分野の多種多様さ、専門知識を深めるための仕組みが確立されているところにあるといわれています。アメリカの大学では一般教養を主体とした教育、イギリスの大学では専攻分野を主体にした教育が中心です。大学院の場合は特に顕著で、アメリカの柔軟性のあるプログラムに対して、イギリスはいきなり専門性を重視したプログラムが行われます。教育の大衆化が進んでいなかったイギリスですが、1990年代前半に大規模な教育改革を断行しました。大学の数を倍に増やレ自国の学生の進学率を上げるとともに、留学生の受け入れ体制を、財政面を含めて強化しました。日本からの留学生に人気があるのは、国際関係論、マネジメント(経営学)、英語教授法、開発学などです。専門課程中心のプログラムになるため、MBA取得などに要する時間が、アメリカに比べて大幅に短縮できるなどの利点があります。